2020.06.17

商店街はキュレーションメディアみたいって地元の20歳は感じる

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昭和に播州織で栄えた西脇市。少子化が進んでなかったその頃は町の子供会には100人以上の子供が入っていたとか。お祭りのときのお話や、商店街の様子など。織物以外の観点からお話を伺うことが出来ました。

引き続き来住佳月堂さんに、西脇の栄えていた当時の様子を伺った。
(前回をまだ読まれてない方は上部の詳しくはこちらから!)

子ども会にはこどもが100人!?

ーーーー「小さい頃の西脇の思い出って何かありますか?」

「今もある織物まつりを昔はねこの前の道でしよったんよ。西脇駅ってあったでしょう。そこまで全部封鎖してね。みんなで手踊りしたり、屋台がいーーーっぱい並んでね。金魚すくいやら、ヨーヨーやらね。ショップフジの前はいっつもひよこやさんでねえ。」

ーーーー「ひよこやさん!!??お祭りいってもひよこ売ってる屋台見たことないです!!」(この話だけ未だに想像がつかない。)

「いまではなくなったねえ。その頃はよくあったけど。その頃のまつりはね、子どもたちが町ごとに屋台作ってね。いまは神輿やけどその頃は車に屋台作って、みんな着物着て踊って周りよったなあ。」


(かつて織物祭りが行われていた道路。右に見えるのが来住佳月堂。)

織物祭りは現在カルチャーセンターで行われるようになった。(それも年々人が減っているように感じる。)
話を聞くだけで、街が活気に満ちていて賑やかだったことが伝わる。
産業で栄えて、賑やかだった頃の西脇の話を聞くたびに、幼少期をその時代で過ごせたらどれほど楽しかっただろうかとしみじみ思う。
そして、もう街にそれほどの活気がすぐには戻らないことを悲しく思う。

ーーーー「今は見る影もないですけど、この辺もずっと商店街やったんですよね。」

「そうそう!アーケードもあってお店もずっとつづいててね。今はだるまやさんとおたくの事務所と藤井さんとこくらいやけどねえ。箪笥屋さんやら、おまんじゅう屋さんやらね。藤井さんの向かい側は傘屋さんやったんですよ。」

ーーーー「傘屋さん!?」
たんす屋さん、おまんじゅう屋さんはまだなんとなく家具やさん、和菓子屋さんくらいの感覚で聞いていたが、傘屋さんがあったなんて。馴染みがなさすぎて驚いた。

「そう、傘ばっかり売っとってんですよ。他にも魚屋さんに八百屋に、靴下屋さんにね。陶器のお店もあったなあ。不二家のケーキ屋さんもあったね。」


(昔の周辺地図を出してきて話してくださった。)

他にも、鉄工所があって、ボタンやさんに、かしわや、大衆食堂、靴屋さん、呉服屋さん。お魚やさんは歌手になったと話してくださった。

いまでは想像も出来ないほど、たくさんのお店が語られる。
なくなったらおもいだせへんねえ。とは言いつつもお母さんの口からはかつての思い出と共にたくさんのお店の名前が出てきた。

昔の商店街の写真を見るとほんまに西脇?とおもうような写真が多く、驚くこともしばしば。

スーパーは商店街のかわりになれる?

お話を聞く限り、地域の人たちに馴染みのある商店街だったということがわかる。

商店街はいわば、“専門店の集まり”という印象を受けた。
商店街はもともとそういうものかもしれないが、自分の想像している以上に専門性の高い、コアなお店が多くて驚いた。

いまは傘も、靴下も、ケーキも、何でもスーパーで買える時代になってしまったが、イオンにはイオンの商品、イオンの意向が反映された、イオン色のラインナップの中から選ぶことになる。POPや値引きのコーナーなどはあるが、基本的にすべて自分で選択する。

その点商店街はどうだろう。
それぞれのお店、店長さんが選んだそれぞれのラインナップやお店ごとの個性がある。お店の奥まで行って自分で選んで迷うのもいいかもしれないが、お店の人と会話をして、レコメンドしてもらって買うという体験は、なんだかいまで言うキュレーションメディアみたいで楽しそう!そしてそれはスーパーではなかなか味わえないことだ。
そんなふうに感じた。


(アーケードがあった時の商店街)

いまでも商店街として機能しているところはたくさんあるが、はやりのお店ばかりの商店街もある。(タピオカドリンクのお店が商店街に2つ3つとか)
活気付けるためのお店でなく、昔のように地域の住民のためにある商店街はどれくらいなのだろかと、ふと疑問に思う。

「もうあの頃にはもどらへんねえ。」
と言ったおかあさんの顔はどこかさみしげだった。

もうなくなったものはどうすることも出来ないが、せめて昔から続く古くからのお店や、残ってきた建物はこの先も残ってほしいと願うばかりである。

現在、西脇には機能している商店街は無いが、日本でも珍しい木造のアーケードが残っている。訪れるとタイムスリップしたような気分になれる場所。
きっと商店街が好きな方、レトロな建築が好きな方には気に入ってもらえるはず。
また先のコラムで詳しく紹介しようと思っているのでお楽しみに。


お話を伺った来住佳月堂さん。
お母さんも販売しているお干菓子もとても素敵なので是非。

店舗情報

〒677-0015

兵庫県西脇市西脇277

TEL:0795-22-2070

定休日 日曜

営業時間8:00~20:00


ライター情報

仲埜 佑菜

Writing / Yuna Nakano

西脇市出身、西脇市在住の20代
4月からマルブンノイチのPR担当として日々奮闘中。
西脇で好きな食べ物は「よりふじの回転焼き」